流石に漬物自体は残されていない様ですが、

コンクリートの槽に染みついた臭いは中々のもの。




出た…、もはや最終兵器と呼んでも良い代物の登場です。

只でさえ臭い漬物が、年月を経て熟成と発酵を重ね、

鼻どころか、目や脳にも響く強烈な悪臭を生み出しています。



謎の液体がはち切れんばかりに詰まった、正にパンドラの袋。

目の前で弾けたりしたら、その時点で試合終了です。




危険箇所から脱兎のごとく逃げ出し、また別の建物へ。

多少の臭いは有りますが、先程に比べれば全然可愛いもの。




漬物製造と言う特殊環境のせいか、至る所で錆が目立ちます。





廃墟という色の少ない世界の中で、妙に色鮮やかな瓶詰めたち。

蓋を開く勇気など、勿論あるはずも無い訳で。




簡単かと思いきや、意外に奥が深いという漬物の世界。

日々、味に対する研鑽も重ねてきた筈が、何故このような結果に…。




室内の撮影も終了し、外の空気でリフレッシュ出来るかと思いきや、

まさかの最終兵器が再登場と言うオチ、本当に有難うございました。

その後暫くの間、記憶にも鼻孔にも漬物臭が残されたのは、言うまでも有りません。




小〜中規模の建物が、荒れた敷地の中に点在している感じの物件。

直近に民家は無く、漬物の製造工場としては適した環境と言えます。

本社は別に在り、此処はあくまで製造のみを行っていた模様。

廃墟化から、およそ10〜15年前後と推測されますが、特に証拠は見つからず。


近頃、とみに美しい被写体として評価される事の多い廃墟ですが、

実際の現場では、様々なリスクや苦行を乗り越えなくてはいけません。

危険、汚い、きつい、の3Kに、臭い、怖いも含めて、

まさかの5Kという探索環境も、物件によっては有り得ます。

今回の物件なんかは正に5K物件で、しかも美とは無縁の漬物工場。

私のように、廃墟に郷愁を求めるタイプの人でない限り、

好き好んで訪れる人は、限りなく少ないように思われます。

それにしても、あの臭いは酷かった…。




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