座り心地は期待出来ないし、そもそも期待してはいけない。

そんな事を気にする前に、美しい山の景色と美味しい空気を堪能すべし。




無蓋車が連結されていますが、林業資材や伐採木の運搬用でしょうか。

客車営業より、むしろこちらがメインの運行理由だったのかも。




客車に一応の屋根は付いていても、山中では何があるか分からないので

ヘルメット装着は必須、備え有れば憂い無しって良く言いますし…。




モノレールは、駅舎を出発して直ぐに急斜面を駆け上る。

急斜面に合わせて体も傾くので、全身で重力が実感できます。




せっかくここまで来たのだから、行き着く先を見てみたい。

思うのは易くとも行うは難し、草木や斜面が行く手を阻む。




最高部で傾斜は無くなり、其処から上下に階段が造られています。

上側の階段の先には謎の空地が有りましたが、用途は分からず。




下側の階段の先には展望台があり、予想以上に素晴らしい眺め。

この展望台以外に設備らしきものは無く、ある意味潔さを感じます。




営利目的のギラギラ感が無く、自然派で緩い雰囲気だった当施設。

放棄され長い年月を経ても、其のコンセプトは維持されており、

つい撮影を忘れ、自然を感じながら寛ぎたくなる…、そんな廃墟でした。





目的が無ければまず行く事の無い、そんな山中に存在する当物件。

もともと此処には温泉が在り、付随する形で公園やモノレールが造られたとの事。

結果的に、温泉の施設は消えて公園やモノレールは残りましたが、

公園の管理は行き届かず、モノレールに到っては長年の放置状態…。


小規模な物件なので残留物も少なく、廃墟年齢についてはネット情報が頼り。

温泉施設の閉鎖が2001年らしいので、そこからの放置であるならば

単純計算で17年の廃墟年齢となりますが…、確証は有りません。

廃墟年齢の割に、駅舎もモノレール本体も状態は良いので、

周辺の再開発が無ければ、しばらく存在は維持できるかと思われます。


現役のレジャー施設で、移動目的というより遊覧目的で

汽車やモノレール、ケーブルカー等が設置されている事は良く有ります。

これらのメインターゲットは子供達であり、子供達も基本乗り物が

大好きなので、需要と供給のバランスは取れている状態です。


ですが、当物件はおそらく主が温泉や宗教じみた公園であり、

子供を連れたファミリー層は、あまり訪れる事が無さそう。

では一番来訪する可能性が高いであろう、年配の方について、

単独で此のモノレール乗る姿は、ちょっと想像出来かねます。


らびっと号と言う可愛らしい名前で、子供向きかと思えば、

実際は自然とのふれ合いや展望がメインで、内容は大人向き。

おそらく来客層に合わせて、経営者側も色々考えたと思うのですが、

結果ズレていると言わざるを得ない、そんな印象の当物件でした。




前のページ


戻る
TOP
inserted by FC2 system