当物件については後日再訪を行っています。
何度訪れても、場末感はやっぱり半端ない…。
廃墟となった今、満員御礼の文字が虚しく見えます。
手作り感一杯の牡丹が踊り娘に花を添えていた。
付近の旅館で宴会を終えた酔客が、次々と扉をくぐる。
顔も見知らぬ客同士、妙な仲間意識が生まれる。
晩年は空席が目立ったであろう客席に向かっても、
踊り娘達は笑顔で、其の肢体を晒し続けた…。
そして今、経営者も客も踊り娘も居なくなり
劇場は只ひたすらに静寂な空間となりました。
某温泉街の奥に、ひっそりと在るストリップ小屋。
以前は看板が立っていたようですが、訪問時は撤去されていました。
廃墟年齢は、残された日捲り等から15年以上と思われます。
外壁にしても内部にしても劣化は進みつつあり、
近いうちに、安全上の観点から解体される可能性が高いでしょう。
日本各地の温泉街には、ストリップ小屋が付き物です。
いつから温泉地宿泊の余興として、ストリップ小屋が栄えたのか
おそらく古い歴史と因果関係が有るのではないでしょうか。
時は経ち、バブルがはじけて温泉街から活気が消えました。
活気が消える事でまず淘汰されるのは、末端の娯楽施設です。
その中でもストリップというニッチな客層を持つ施設は、
より苦しい状況にあったものと思われます。
多少の経営努力では時代の流れに逆らえる筈もなく、
このミ○ワ座も含めて多くのストリップ小屋が幕を閉じました。
再び幕が開く事は、おそらくもう二度と無いだろう…。