2006/夏etc 訪問
ブロックアート
ふと見えた人工物の影を追い、この場所にやってきました。
なぜ何も無い斜面に此のような建物が?
疑問を抱きつつ、内部を拝見しようと思います。
入ってすぐの所に、大量の椅子が残置。
食堂などで良く見かけるタイプです。
侵入防止の為か、一部に設けられた鉄柵。
まるで牢屋のようにも思える光景でした。
さて、内部を見渡してみたところ…。
コンクリートとブロックによって構成された遺構であり、
何らかの建設が途中で中断された未成物件と思われます。
眺めは良いし風は吹き抜けるしで、寛ぐには絶好の空間。
此の物件には夏が良く似合います。
吹きさらしの悪条件とはいえ、鉄筋が露出するほどの劣化…。
廃墟年齢は相当なものではないでしょうか。
仕切り壁がコンクリートではなく、ブロックなのは何故か。
しかも上部に隙間があったりと妙に中途半端。
これの理由を知るのは、だいぶ後の事に。
しっかりした階段とはいえ、劣化が少し気になるところ。
なにやら落書きが目立ち始めてきました。
全四階層からなる物件の三階部分です。
構造は変わりませんが、モノクロな空間が一部カラフルに…。
すっかりペインターのキャンバスと化した壁。
廃墟と落書きは同居しやすいものですが、
此処のように目立たない物件で見るのは稀なことです。