なんだか時代を感じさせる、ひらがなシール。
ミラーマンというと某教授を思い浮かべてしまいます。
この教室部分が今回の物件のメインです。
椅子や机こそ有りませんが、開校時の風景は
充分に感じ取ることが出来ました。
教室の所々に残置されていた妙な機械。
天井からぶら下がる針金も含めて、これは養蚕の設備では?
廃校後に一時転用されていたのでしょうか。
学校らしい残留物も幾つか残されています。
これを見れば3の倍数も分かり易いですね。
上級生の作品でしょうか、良くできた粘土細工です。
これだけの時を経ても劣化していない事実に驚き…。
窓側の崩壊により、教室内はオープンエアー状態。
廃墟にありがちな陰湿さを全く感じない物件です。
廃校に敬意を表しているのか、植物の進出は控えめ。
ふと天井を見上げた先には星座盤が。
この集落は山あいの為、視野は広くありませんが
きっと澄んだ星空を見る事が出来た事でしょう。
校舎の隣に道を挟んで建つのは神社。
そういえば校舎の裏には、お墓もあったような…。
分校跡は完全に集落の中へ溶け込んでいました。
開校以来100近くの歴史を持っていたS分校も、
今から30年以上前、ついに廃校となりました。
そして現在、校舎は今もひっそりと静かに建ち続けています。
幾年月の風雪に耐えてきた其の躯体は、既に限界も近く
完全に倒壊してしまう日もそう遠くないでしょう。
願わくば、何時までも其の姿を留めていて貰いたいものですが
自然の摂理に従うのが、役目を終えた建物の本望かもしれません。