2007/夏 訪問
N町の廃煙突
県西部の一般道を走行中、くすんだ煙突が目につき
取りもあえずも至近まで近付いてみました。
残された門が語るのは過去の栄華か…。
敷地内は全体的に荒れ地となっていますが、
残念ながら建築物は煙突と付属の小屋のみ。
崩壊も蔦の絡みも高レベルで、年期は相当なもの。
夏草に歩を阻まれながらも、少しづつ近付いてゆく。
単なる小屋と思いきや意外と良い雰囲気。
煉瓦+植物+光は、廃墟的に理想の組み合わせ。
小屋に据えられていたのは煉瓦製の炉。
煙突の規模に見合った、結構な大きさです。
一体何に使われていたのか、冷たい炉は黙して語らず。
機械が苦手な私には良く分からない仕組み。
この穴に水を通して熱交換するのでしょうか?
古いモノが見直されている現在、保存状態が良ければ
此処も歴史スポットになっていたかも知れません。
人工物と植物の共演に、ただ見惚れるばかり。
住宅地の一角とは思えない異次元空間…。
夏空の下で、突然に出会った謎の煙突。
小ネタですが記憶に強く残る物件でした。
車で走行中、通りすがりに見つけた物件です。
醤油工場の跡地という情報を後に得ましたが、確定は出来ず。
地元ではオバケ煙突とも呼ばれているとか。
敷地は広大で、建物は煙突と小屋が残るのみ。
炉以外の残留物は殆ど見当たりません。
廃墟年齢は、少なくとも30年以上と推定します。
住宅地の中に紛れて存在する廃煙突は、
部外者から見れば違和感を放つ代物に感じます。
地元の方としては既に見慣れた風景なのでしょうが…。
私達の生活の中にあっても、知らずのうちに
廃墟の存在が溶け込んでいるかも知れませんね。