2009/夏 訪問
ホテル ○○チュリー
どこの県にも必ず存在する物件、それはラブホテルの廃墟。
もちろん、ここ栃木にも多くの廃ホテルが眠っている訳で。
訪問時は真夏につき、緑が生い茂っていました。
妖しい雰囲気から廃墟だと判断できるのですが、
建物は見えず、ようやく看板を視認できる程度。
とりあえず至近の一棟を覗いてみました。
見る限り、それなりの年月を経た物件のご様子…。
下品なベッドが、狭い部屋を我が物顔で支配する。
当時は此れが普通の感覚だったのでしょう。
建物は緑に覆われていますが、道は確保されていました。
本当に酷い物件は、一歩先に進む事すら儘なりません。
どの部屋も窓ガラスが割られ、劣化は着実に進んでおり、
何れは崩壊の道を歩むものと思われます。
ベッドの柄は変わっても、やっぱり微妙なセンスである事に変わりは無く。
すっかりゴミ溜めと化していたバスルーム…。
この物件に限らず、廃ホテルには占住民が居る事も多いので
内部探索の際には非常に気を使います。
休憩3000円、宿泊4500円と手ごろな値段ですが、
悪い立地に陳腐な設備では、集客は期待できません。
大名ベッドが、地味な部屋の中で妙に浮いている…。
真夏の朝9時、私は確かに此処に居た。
住宅地からも観光地からも少し離れている物件。
目の前の道路の交通量も左程多い訳では無く、
営業時の立地としては、かなり悪い方の部類に入ります。
廃墟としての熟成を考えた場合は、良い立地とも言えますが…。
推定される廃墟年齢は、10年オーバーといった所。
しかし、全国各地に存在する廃ラブホの何と多い事か。
貴方の住む街にも、潜んでいるかも知れませんよ。