2010/夏etc 訪問
仄暗い廃屠殺場
鉛色の空に覆われた本日の天気予報は、くもりのち雨。
そんな折での訪問となった廃屠殺場は、余計に暗く黒ずんで見えて、
幾多の廃墟を経験してきた私も、流石に怯みが隠せない訳で。
車両によって運ばれた家畜たちは、こちらの係留場にて降車。
すんなりと降りてくれるかどうかは分かりませんが…。
屋外にも若干の係留場があり、係留能力は其れなり。
民家からは大分離れていますが、それでも家畜たちの
哀しげな鳴声が、時折聴こえてくるという。
搬入された家畜は、まず健康状態のチェックが第一。
一頃は、O-157や狂牛病の問題が良く騒がれていました。
係留場のゲートをくぐった家畜は、奥より一列になって解体室へ。
室内には、未だに血と脂の匂いが色濃く残っています。
命を分けてもらって、自分達は生きている。
彼らの為にも、決して命を粗末にしてはいけない。
様々な工程を経て、家畜は食肉として加工され出荷されます。
その間にどれだけの労力が必要か、推して知るべし。
解体室のメインスペースには、思いのほか設備が残っていました。
他で流用するのも難しい設備ゆえ、何れは撤去されるでしょう。