2010/秋 訪問
旅館 岩○水
とある清流の畔に廃旅館が在ると聞き付け、
こうして物件の前に立っている私が居る訳で。
建物自体は、思いのほか廃墟らしくない印象ですが…。
建物脇から裏側方面には、何やら一部解体されたような跡が。
なぜ解体が中途半端に終わったのか、疑問の残るところ。
雑草量や木材の色落ちから、半解体後より
其れなりの年月が経過している事が推測されます。
RPGよろしく、内部への通路を発見。
未知の先には、鬼が出るか蛇が出るか…。
回復の泉に非ず、大浴場への到達と相成りまして。
広さも雰囲気も悪くない感じです。
一度外に出て、正面玄関へと回り込みます。
斜面建築につき、下り階段によるアプローチ。
普段よりデパート等で何気なく利用している二重扉ですが、
防音、防風、冷暖房の維持など、効果は馬鹿に出来ません。
もはや誰も訪れる事の無くなったフロント。
営業時には必ず人が居たであろう場所だけに、
廃墟という現実を良く表しています。
同じくロビーも、人だけが消えてしまったような…。
この場を支配しているのは、耳に痛い程の無音だけです。