静岡県内における廃墟の分布傾向




「静岡県」と聞いて、あなたは何を思い浮かべるでしょうか。

富士山、サッカー、浜名湖、伊豆、お茶・みかん・うなぎ…。

そんな辺りが一般的なのですが、実は「廃墟王国」としても

密かに有名だったりするとか、しないとか。

ここでは、静岡県の地域別に廃墟の分布・傾向を

私的な見解で追っていきたいと思います。


* あくまで私的な見解の為、事実と相違した場合は御容赦下さい。




中部地方    西部地方    東部地方    伊豆地方




中部地方



その名の通り静岡県の中心部となる中部地方。

他の地方に比べ、廃墟の数は多くないのが実状です。

特に県都である静岡市は、その広さに比べると

物件数は非常に少ないように思われます。

普通に考えれば、廃墟が少ないのは良い事ですが…。


静岡市で廃墟を探すのは意外と難しい。




分布傾向として、国道1号線周辺や市街地には

主立った物件があまり見当たりません。

逆に山間地及び海沿いには物件が点在しており、

特に国道150号線周辺は、此の地域を語る上で

欠かせない存在になっています。

大井川鉄道沿線も数少ない見所の一つでしょう。


国道150号線ではプチ廃墟を良く目にする。




中部地方には意外と観光スポットが少ない為、

それに付随した旅館やレジャー関係の物件も

比例して少なくなっているという状況です。

市街地が広い分、商業系の物件が多いような…。

産業系の物件も出ますが、土地に需要があるのか

サイクルが早く寿命は長くありません。

山間地の物件は、アクセス難もあってか

訪れる人も少なく状態は良好です。


最近の倒産物件は、姿を消すのが早い。







西部地方



中部地方と似た地理条件を持つ西部地方ですが、

浜名湖という観光の核が有る点は少し違います。

浜松は広いぶん廃墟数も多く、バリエーションも色々。

浜松以外の都市に関しては、物件数は少ないようです。


市町村合併により廃墟数が増した浜松。




浜名湖周辺に物件が多いと思いきや、意外とそうでもなく

市街地の意外な処に物件が有ったりします。

中部地方と同じく国道150号線周辺は要注意。

山間地には多くの物件が存在するものの、

範囲が広いため訪問は難儀する事でしょう。


市街地の中に潜むホテル廃墟。




観光・産業・農業のバランスが良い西部地方は

物件の種類も比較的豊富なようです。

特に産業系では、地元大企業の下請けや孫請けが

廃墟に化けるケースが多々ある様子。

その他、山村では過疎化に伴って

廃村や廃校が目立ち始めてきました。

今後も此の傾向は続くものと思われます。


過疎化+少子化により廃校が増加している。







東部地方



とにかく富士山が無いと始まらない東部地方。

市によって特色は異なりますが、まんべんなく

廃墟が散りばめられているといった感じです。

伊豆箱根・富士五湖といった廃墟産出地域に比べると、

少々影が薄いような印象が有るのですが…。


富士山とコラボできる廃墟は意外と少ない。




バイパスを除き、やはり各地の国道及び

旧国道の周辺に廃墟が多いようです。

観光地や準観光地にも物件は其れなりに存在。

住宅地では逆に物件の姿は殆ど見られません。

山間地は保護地域だったり禁伐林だったりで

土地利用そのものが少なくなっています。


国道沿いの土地は利用が多いぶん廃墟も目立つ。




西部地方と同じく物件バランスの良い地域ですが、

山間地については状況が少々違うようです。

廃村・廃校の類は殆どなく、農業系の物件が目立ちます。

岳南地区は産業系の物件が多い地域でしたが、

現在は其の多くが解体されてしまいました。

ちなみに東部地方は戦争遺跡の存在もポイントです。


富士市には、かつて多くの製紙工場廃墟が存在していた。







伊豆地方



全国でも有数の廃墟半島である伊豆地方。

その独特の魅力は人を惹きつけて止みません。

伊豆の中でも各市町村によって雰囲気に違いがあり、

何度訪れても飽きさせない懐の深さは流石です。

私も伊豆を極めてみたいものですが…遠く及びません。


訪れる度に衝撃が…まさにサプラ伊豆。




基本的に、主要道を適当に流すだけで

廃墟が勝手に視界に入ってくるような状況です。

やはり海沿いの方が、観光に利用される分

廃墟の数において優位に立っています。

もちろん山間地にも好物件が潜んでいるので、

決して侮ることはできません。


巨大なホテル廃墟は近年姿を消しつつある。




伊豆といえば、やはり宿泊系やレジャー系の物件が代表格。

そのほか観光地に付随した商業系の物件や、

鉱山を主とした産業系の物件も揃っています。

ただし最近気になる点としては、物件の解体が目立つ事。

物件の産出は現在も定期的に続いていますが、

それ以上に多くの物件が姿を消しています。

伊豆の未来の姿は、どう変わっていくのでしょうか。


最近流行りの地下空間も備えている伊豆地方。





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