雑然としたロビー周辺を後にして客室方面に進みますが、
だんだんと頭上が怪しくなってきた…何気に壁のカビも凄い。
頭上に気を取られているうちに、足元がとんでもない事に。
ていうか壁も無いし、もはや建物の体を成していません。
高い所から見た当物件の崩壊具合は、大体こんな感じ。
足元からの崩壊よりも、圧雪による崩壊がメインです。
いわゆるロッジなので、客室にホテル並みの快適さは望めず。
客側も、スキーで疲れた身体を休める事が出来ればノープロブレム。
謎の手作り巨大トランプ、使用目的は果たして何なのか。
これでババ抜きをしたら、手に持ち難い事この上なし。
当物件の見所と言える、昭和感に溢れた食堂風景。
往時は、大勢のスキーヤー達が此処で動力源を補給した。
スキー客の居ない夏季は、どのような営業風景だったのか。
規模の大きさが逆に負担となり、収益を食い潰す…。
記念写真もデジタル化し、SNSで即時に共有、また拡散できる今の時代。
施設側も、時代の流れに沿った対応や設備投資が求められます。
それが出来なければ結末は然り、廃墟という結果に繋がる訳で…。
スキー場群生地域の一角に建つ、割と規模の大きい廃ロッジ。
正面から見る限りでは、あまり廃墟らしさは感じられませんが、
内部は結構とっ散らかっており、一部では崩壊も顕著です。
記事以外に宴会場や大浴場などの施設も有った筈ですが、
施設そのもの若しくは動線が崩壊しており、調査は不可能でした。
内部の残留物から推定される廃墟年齢は、およそ20年ほど。
廃墟年齢以上に劣化の進行が早いのは、豪雪地帯の成せる業でしょうか。
当物件は有りがちなスキー場付属の廃ロッジですが、
施設全体の造りや残留物などに昭和のエッセンスが多く、
廃墟としての厚みが其れなりあって、評価できます。
崩壊によって全てを回れなかった事が、つくづく悔やまれます。
廃墟を訪問する中で、大規模な崩壊に出会うのは良くある事。
また其の先に、気になる施設があるのも良くある事。
せっかくの廃墟訪問ならば、全てを把握したいのが真情ですが、
そこにリスクを背負ってまで近付く価値は有るのか…、
冷静に考えれば分かる事ですが、現場では中々そうも行かず、
ついチャレンジしてしまう訳で…、廃墟好きの悲しい性です。