温泉地から多少離れており、ここまで引湯していたかは不明。

温泉って意外とコストが掛かるものなんです。




エレベーター等は無く、屋外階段を使って2Fへ。

ビニール天井が昭和のレジャー感を醸し出している…。




客室が、どうしてもアパートにしか見えない件について。

ビニール天井だけでは誤魔化しきれない、この味気なさ。




2Fと3Fは全て客室で、和洋の違いはあれど間取りは一緒。

外観同様に味気ない造りですが、それ以前に崩壊が…。




高台の斜面に位置している為、眺望は当物件の美点といった所です。





2Fの屋外テラスは、階下の崩落に合わせて酷い状態に。

フェンスだけが浮いている姿は何だかシュール。




眺望の良さと風当たりの強さは、大抵が比例するもの。

人の管理が無い建物だけに、ダメージは蓄積するばかり。




天井から3Fを通り越して、2Fまで一気通貫の図。

1Fまで到達する日も、そう遠くはないだろう…。





伊豆には宿泊施設の廃墟が無数に存在していますが、

当物件は伊豆でも奥地に位置する上に、目立たない立地の為、

あまり廃墟としての情報を聞かないような気がします。

それは恐らく現役時代にも当てはまる事で、

ハイシーズン以外の来客は乏しかったものと思われます。


当物件への初訪問は2005年であり、当時より既に崩壊が激しかった事から

現在の廃墟年齢は、およそ20年程度ではないかと予想されます。


廃墟では、時が止まっているという表現が良く使われますが、

それは時代感の事であり、様相自体は刻一刻と変化しています。

崩壊状況であったり、植物や黴の進行具合であったり…。

季節や気象条件、時間帯も含めると、同じ廃墟でも見え方・感じ方には

タイミングによって様々な違いが有ると言えるでしょう。

貴方の近くに在る見慣れた廃墟も、そういった目で見てみると

また違った魅力が発掘できるかも知れません。




前のページ


戻る
TOP
inserted by FC2 system