カビに囲まれても妖艶さを失わないモンロー。
実は此の寮、裏にもう1棟あったりします。
トタン屋根+木造という構成は全く同じ。
こちらの棟でも同様に、暗くジメジメした1階部分。
乾くどころか、たっぷりと湿気を吸い込んだ洗濯物。
一体何年前に干されたものでしょうか。
ここまでカビの蔓延る建物も珍しいような…。
崩壊した屋根から筋状の光が差し込む2階部分。
廊下は腐っており進むことが出来ません。
もはや廃墟としての旬は過ぎ、末期に近い状態です。
2階は光が差し込む為、植物による支配も進行中。
植物相は主にコケ類が主体となっています。
残留物の中にこんな物が、もしかしてヤ○ザ様?
十ヵ条の心得は守られていたのでしょうか…。
崩壊の進んだ部屋もあれば、住民の面影が残る部屋もあり。
総じて寮というものは同一の部屋が並ぶものですが、
この物件は各部屋に変化があって楽しめるものでした。
部屋によってカレンダーの表記に違いがあり、
古いものは1983年、新しいもので1996年となっていました。
廃墟年齢は10年近くと考えられますが、
内部の劣化具合には年齢以上のものを感じます。
木造の建物は、傷み始めると進行が早い…。
近頃の不況により、各企業の寮は次々と閉鎖しているようです。
寮や保養所といった福利厚生部分が削られていくのは、
企業の体力温存の為に仕方がないのかも知れませんが…。
どうにも遣り切れないものを感じてしまいます。