2004/秋 訪問
○石ドライブイン
峠道の頂上付近、時を止めたドライブイン。
一見は普通の民家のようにも見えます。
内部はドライブインというより食堂といった感じ。
メニューも豊富ですが、味はどうだったのでしょうか。
思ったよりも席数は確保されています。
なんだか晩年の寂しさが目に浮かんでくる…。
古びたジュークボックスを見つけました。
このドライブインは座敷席もあったようです。
外観同様、内部もアットホームな雰囲気。
居住部分も有りますが、特に見所はありません。
カレンダーの日付は1992年で止まっていました。
二階は一階ほど荒れていませんが、雨漏り部分から
徐々に崩壊が始まっていく事でしょう。
一階に戻って台所を見てみようと思います。
酷使されたであろう焜炉は、すっかり錆に覆われていました
ちょっと見難いのですが、写真中央部の白い張り紙には
「御世話に成りました ありがとう」、と書かれています。
店を閉める事になった店主の、偽らざる気持ち…。
写真の額縁いわく、「此の店には明日がある 繁栄がある」
廃墟となった今では皮肉にしか聞こえません。
このドライブインが在った峠道は昔、有料道路でした。
無料化され生活道路と化した事で、逆に客が分散してしまったのかも…。
そういえば某書籍に此の物件が紹介されていましたが、
それからしばらくして解体されました。